第164章

「前田南!」望月琛は今、何と言えばいいのか本当に分からなかった。

「俺はお前が想像しているほど卑劣じゃない。お前だって道は分かるだろう。今から車で病院に連れて行くんだ。治療を受ける必要がある」

「だから車を止めてって言ってるでしょ。タクシーで自分で病院に行くわ。もう記憶が戻ったの、自分が誰なのか分かったわ」前田南は一歩も譲らなかった。

二人はすぐに膠着状態に陥った。

望月琛の胸は痛みで締め付けられた。

「そんなに俺を拒絶するなら、なぜさっき俺と一緒に来たんだ?」

「あの状況で、あなたについていかなかったら、私は危険だったでしょう?でも今、私にとって最大の危険はあなたよ」前田南は包...

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